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生 涯 教 育
宇宙時代―不易の価値への覚醒
未来への責任 |
21世紀、科学文明の進展は、気がつけば加速度を増して、時代(生活)を変えてゆく。
留守の間に部屋をきれいにしてくれるお掃除ロボット。立体のものを簡単に複製してしまう3Dプリンター。歩きながらでもいつでもメール、情報、ゲームを提供してくれるスマートフォン。
子どもの頃、家族で分担、協力していたお手伝いや、物を大切に、無駄遣いはしないように、と教えてもらってきたことが、いつしか遠い記憶になり、日々刻々真新しく進化をとげた物や情報との出会いに刺激を受け、その挙句、新しい機能や情報についていくのに必死な状況に人間は陥っている。
こんなに便利になったのは、いつからだっただろう?
便利に不特定多数の人や物と交流できる時代、そしてひとりでなんでもできる錯覚がもてる時代。
しかし、その簡便さと反比例するように、科学文明はもっとも身近な家族や仲間、近隣同士のコミュニケーションを希薄にし、そして孤立、対立をも生み出している。
21世紀、便利さ快適さとは裏腹に、人間性を失った様々な悲惨な事件から、国家間の紛争、抗争、そして環境破壊の問題に至る、人類の生存を危ぶませる社会へと突き進む。
人間同士の信頼関係をも経済価値で計り、驚くほどの科学の進歩を遂げてもいまなお、国家間の関係は、領土、領海、エネルギーをめぐって、あるいは宗教、民族の対立で緊張関係は強まり、グローバル化と言いながらその意識とはほど遠く、目前の危機への対応を重視するあまり、本当に大事なものが見えなくなっているのではないか。
人類は原始生命発生以来、数々の対立、抗争等の試練を乗り越えて現代に繋がってきた。
この永遠の時を生き続けてきた生命は、21世紀という有史以来未だかつて経験したことのないスピードで、めまぐるしく変貌をとげている社会、時代の中で、それに追いつき適応しようとし、その時代に流され、主体性を失っていないか。
あまりにも早い流れの中に、明日には古くなるであろう情報をやっきになって手に入れようとする人間。
本当に人間がこわれてしまいそう・・・。
人類は原始生命発生以来、長い進化の過程を経て、連綿と繋がり、私たちは今を生きています。
どんなに世の中が変わろうと、時代が変わろうと、変わらないもの、変えてはならないものがあったから、その歴史はこれまで繋がり進化を続けてきたはずです。
それは一体何か?
宇宙時代―この変貌するスピードにのみ込まれることなく、流されることなく、時代が変わっても変わらない不変の価値、つまり不易の価値への覚醒 そのことこそが、私たちに課せられた未来への責任ではないでしょうか。
不易の価値とは?
未来を子どもたちに残すために、私たちはどうあったらいいのか?
皆さんとご一緒に考え合い、話し合いたく、上記テーマのもとに第11回生涯教育国際フォーラム in 2014 を開催いたします。
2014年6月、東京 |
(公財)野村生涯教育センター
理事長 |
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公益財団法人 野村生涯教育センター
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